うつ病とEDは切っても切れない関係?メンタルと勃起障害の謎とは

ED(勃起不全)とうつ病は、一見すると全然関係のないと思うかもしれませんが、男性のうつ病患者の約半数がEDにも悩んでいるというデータもあります。
これは、EDを引き起こす原因の一つに、うつ病が大きく関係しているからです。
うつ病などの気分障害を患っている患者数は厚生労働省の推計によると100万人ほどになります。医師の治療を受けていない潜在的な患者も相当数いるとされているため、実際はもっと多いといわれています。
EDとうつ病との間になんらかの関係があることは1970年代から言われてきました。どのような関係があるのか、また、EDを克服するためにはどのような方法があるのかについて見ていきましょう!
EDの原因は加齢だけじゃない!?
EDには、大きく分けて加齢などによる身体機能の低下が原因となる器質性EDと、ストレスなどの精神的疲労が原因となる心因性ED、これらの混合型の混合性EDが挙げられます。
うつ病が原因となるEDは心因性と呼ばれるもので、EDとうつ病はお互いに関連しあっています。
うつ病は、憂鬱な気持ちになり、何に対してもやる気が失われてしまう病気です。うつ病にかかると、性的刺激に対して脳が正常に反応できなくなってしまうためEDになってしまうのです。
うつ病患者の約半数がEDになっているというデータからもわかるように、うつ病とEDは決して無関係ではありません。
EDが原因で自分に自信をなくしてしまい、勃起することができなくなる、または夫婦関係が冷えてしまうということもあります。EDの克服には、パートナーとの信頼関係や協力が非常に重要なのです。
うつ病患者のED克服法とは?
うつ病が原因でEDとなった患者にとってのED克服法もED治療薬による治療が一般的です。
ED治療薬は抗うつ剤との併用も問題なく使えます。ED治療薬を使うことで勃起を促すことができ、不安やプレッシャーを克服することが狙いです。
では、抗うつ剤だけでEDを克服することはできないのでしょうか?
精神安定剤として処方される抗不安薬は、不安やプレッシャーを和らげる薬です。
EDの原因がそうした不安、プレッシャー、ストレスなどだとしたら、これらを軽減することができる抗不安薬はEDとうつ病の両方に効くのでしょうか?
医学的には、こうした疑問に対する答えは出ていませんが、一定の効果があるとも考えられています。
ただし、性行為に対する不安を抗うつ剤で解消しようとすることは、継続的に抗うつ剤に依存することにもなりかねないため、あまり良いとはされていません。
ED治療薬と違い、抗不安薬などの抗うつ剤には依存症を起こすおそれがあるためです。
さらに、EDを引き起こす、または悪化させる副作用があるものもあるためです。
抗うつ剤を服用するとED治療薬は効かないの?
うつ病の治療薬に用いられる抗うつ剤の中には、性機能を悪化させ勃起不全を引き起こす副作用をもつものがあります。
抗うつ剤としてポピュラーなSSRIにはドーパミンの分泌を抑制する働きがあり性的衝動を抑えてしまうのです。また、SSRIには射精を抑制する副作用もあることが分かっています。
SSRIに限らず、抗うつ剤は一般的に性欲減退の効果があるとの報告がされています。そのため、バイアグラなどのED治療薬の効果を半減させるとの意見もあるようです。
EDとうつ病、どちらを最初に克服すべきなのでしょうか。
これは、まずは精神的な安定を優先しないとEDの根本的な解決にもならないため、うつ病の克服を優先しましょう。
まとめ
抗うつ剤には、EDを引き起こす副作用をもつものがあります。また、依存症を引き起こす恐れがあります。
そのため、EDの克服にはED治療薬が良いとされています。ED治療薬で勃起を促すことで、性行為に対する不安やプレッシャーを克服することが一番でしょう。
うつ病になると、なかなかEDについてまで意識が回らないのが実際だと思います。EDについて悩むということは、それだけ症状も回復していることだと前向きにとらえ、ED治療薬の服用によりさらなる自信を回復させましょう!
【EDに関連する症状】
射精障害の遅漏が結果的にEDを併発?原因は自慰行為の可能性も